日本人は寝る間を惜しんで仕事をする事を美徳であると思っている傾向がある。
世界100カ国の平均睡眠時間を調査した結果、日本人は7.4時間と最下位という事。
また、厚生労働省の調べによると、日本人の約40%が6時間未満の睡眠時間でした。
しかも日本の女性は男性より睡眠時間が短いという調査結果なので、世界で一番睡眠時間が短いのは日本人女性という事になります。
人生の3分の1を占める睡眠。
最新の研究で睡眠の質や量で様々な影響がある事が解ってきました。
海外では「睡眠教育」がされている所も珍しくありません。
日本では睡眠に対しての教育が、専門分野で学んでいる人以外は受ける事がほぼないのが現状です。
日本人の多くは外国人に比べ、睡眠への意識が低く大きく後れを取っています。
睡眠不足をただの寝不足と侮ってはいけません。
今回は睡眠の話をまとめてみました。
寝始めが重要
睡眠で一番大切なのは寝始めの90分です。
寝付いてからの最初の90分は「ノンレム睡眠」が最も深くなります。
「ノンレム睡眠」とは、体も脳も眠っている状態の事を言います。
この時間は、「成長ホルモン」の70~80%が分泌されます。
「成長ホルモン」は子供の成長に大きくかかっているだけでなく、成人になっても細胞の成長や皮膚の柔軟性アップ・新陳代謝の促進・免疫の働きなどアンチエイジングの役割も果たす大切なホルモンです。
「成長ホルモン」の分泌量は、ノンレム睡眠の質によって変わるといいます。
つまり寝始めの最初の90分を質の良い深い眠りにする事は、美容と健康だけでなく自律神経も整え、日々の日中のパフォーマンスの向上も出来るという事なのです。
逆に言うと寝始めの90分を質の良いものにしないと、日中の活動で傷ついた細胞や疲れた体はどんどん老化が進んでしまうんです(怖)
睡眠不足は太りやすくなる
食べ過ぎを抑制するホルモンは「レプチン」といい、
食欲を増進するホルモン「グレリン」といいます。
睡眠不足が続くと「レプチン」が分泌されず、「グレリン」の分泌が増えます。
つまり食欲が増し肥満になりやすいのです。
実際にサンディエゴ大学の調査で、慢性的睡眠不足の女性は肥満度を表す体格指数(BMI値)が高いという事が証明されています。
質の良い適度な睡眠は、プロポーションを保つのにも不可欠という事です。
睡眠時間と病気と死亡率
少し怖い話です。
理想的な睡眠時間はおおよそ7時間。
その7時間より睡眠時間が短時間または長時間になると、6年後の死亡率が1.3倍高くなるという調査結果があります。
その他、睡眠時間が6時間を切る人は、心臓病・高血圧・糖尿病・うつなどの有病率が高く、睡眠不足は免疫学的にも体を壊す事は証明されています。
眠りすぎも良くないのですが、平均睡眠時間が少ない傾向にある日本人は「睡眠不足は老化を進め、寿命を縮める」という事を頭の片隅に置いておく事が重要です。
まとめ
よく「睡眠不足はお肌に良くない」とよく言われますが、しっかりとした研究結果のもと立証されている事なんです。
確かに睡眠不足が続くと、肌がかさついたり毛穴が目立つようになります。
しかし睡眠不足が悪影響を及ぼす事が解っていても、なかなか睡眠を確保できない時があります。
そのような時は、寝始めの90分の質を高める事で補う事が可能なんです。
眠りは最高のアンチエイジングと言われています。
時間や質を見直し、心と体を健康に毎日をスッキリ過ごしたいものですね^^